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2009年9月15日 (火)

あぶらとり紙は金箔屋がつくる

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~箔貼り体験でわらわが作ったランチョントレー。半月は俵屋宗達で、竹は長谷川等伯から型紙を拝借。竹の下にあるのは岩ではありまへん。我が家のマルゴー姫にごじゃります。~


ここまでヘタだと、今まで書いてきたことに説得力がないが・・・。さて、金箔の‘箔’とは、なんぞや?

‘箔’とは、金属を薄~く延ばしたものであ~る。


箔には、金箔・銀箔・真鍮箔・プラチナ箔、etc.etc. とあるが、私達に一番身近なのは料理に使うアルミ箔かな。い~え、金箔が一番身近よ。 オーホッホッホッ というマダム方もいらっしゃることと存じますえる。はい。


‘箔屋’とは、金属マテリアルメーカーなのである

日本の箔は金沢が9割を生産している。


以前、私が少々ご縁があった箔屋がある。その会社のオーナーの話だが、もう40年も前のこと。そのオーナーが、金沢の芸妓さん達が、金箔を打つ時に箔と箔の間に挟んでいる和紙(合紙 あいがみ)でお化粧直しをしていたのを見た。

ビビビッ!ときた。


箔打ちの合紙(あいがみ)は高価だし、何度も使用するものなので、なかなか出てこない。そこで、箔打ちと同じ技法を機械化し大量生産し商品として販売できないか、と考えた。

試行錯誤を重ねその商品は完成した。あぶらとり紙は、その会社の特許となり、今ではオリジナルはもちろん、超有名あぶらとり紙屋さん達の製造委託をうけおっている。


箔屋の仕事の半分以上は、この合紙(あいがみ)を作ることである

箔屋は、まず和紙屋から雁皮紙を買う。加賀雁皮紙という、これも匠の仕事だ。その雁皮紙を、なんと驚くなかれ、30年位寝かす。木材なんかと一緒だ。

それから、天候や湿度を見ながら、何パターンもの調合を変えた灰汁につけたり、乾かしたり、あれやこれやで合紙(あいがみ)が出来上がる。この合紙の良し悪しが、箔の光沢や強度を左右するのだそうだ。


やっと金属の出番となる

例えば‘金’としよう。

金の延べ棒状態から、ある程度まで薄くした金の‘澄(ずみ)’の間にこの合紙を挟んでいく。これを、ハンマーみたいなので、たたいて、たたいて、たたいて、たたきのめす。薄~く、薄~く、鼻息でも飛んじゃうぐらい薄くする。

なんと、十円玉 一枚位の大きさを、畳 一畳ぐらいまでたたいてのばす。当然、光にかざすと向こうが透けて見える。これを、漆器や、屏風や、仏像や、壁や、今では各種工業製品に、漆で貼るのだ。漆は人類最強の接着剤だからね。


こんなに薄い箔を張るのだから、漆も通常の漆とは違う。以前テレビで、金閣寺の修復の様子をご覧になった方も多いだろう。

今、金箔を貼る職人さんがほとんどおらず、これを、ある名人に託した。その番組では、名人が箔を貼る漆についての難しさを語っていらした。


いよいよ、あぶらとり紙

こうして、金の間で金と共にたたかれまくった雁皮紙は、透き通り、繊維を極限までつぶされ、密度の濃いなめらか~な紙となる。しかも、金の持つ作用(後述)なども、かみ(紙)だけに加味されているのだ。(すいません

これが、「ふるや紙」と呼ばれる、あぶらとり紙である。


女性はご覧になったことがあるでしょう。「金の箔打ち製法」とか「ふるや紙製法」とかパッケージに書かれたあぶらとり紙。あれです。

(注 「ふるや紙 」みたいに書かれたものは違うで。)


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~マリコ・ポーロがパターンオーダーした馬上杯の内側(全体像は先のブログに)。内側を朱と金の大身替でお願いした。~


話は少しそれますが、↑ これは‘金箔’ではありません。‘金蒔絵’です。分かりるけ?簡単に申すと、金蒔絵は金粉を蒔きます。金箔は箔を貼るのです。


余談(大身替り・片身替りのやり方)

こちらは、まず蒔絵師が蒔絵筆で、スッと真ん中にラインを引きます。この輪島の名蒔絵師は定規とか紐なんか使わないのよ。手で、スーーッよ。

それから上塗師へわたり、片側に朱を塗ります。もう片側を何かでふさいだりなんかしないよ。この輪島の名上塗師は、はみ出したりなんかしないの。

それから再度また蒔絵師に戻り、もう片側に金を蒔いてゆくのだ。この時は、蒔くから、朱の方は養生しないとこれは無理ね。

それから、前から話してますが‘呂色師’へゆくのである


と、金箔から輪島塗に話がまたそれてしまった。話を‘箔’に戻す。

金箔は純金ではない。純金では柔らかすぎて加工には向かないそうだ。銀とか真鍮とかを混ぜる。実に膨大な種類がある。もちろん、食用もある。


最後に

金はマイナスイオンを発生し、血流を良くする効果がある。プラチナにいたっては抗酸化作用も加わる。お肌によいそうな。


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~↑ こんなに美しくなれます~

注)猫は使えません。又、お肌の弱い方やアレルギーの方は医師にご相談を。


ほにゃ。

コメント欄をもうけさせていただきました。公開はいたしませぬので、ご感想なりいただければ嬉しいです。

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