国宝 松本城「月見の宴」
国宝松本城
月見の宴!
なんと、血わき肉おどる フレーズではありませぬかっ!城跡妄想族としての お月見は、国宝 松本城 であります。
クラクラします。贅沢すぎてバチがあたりそう。
日本に城は数々あれど、天守閣が築城当時(主に戦国時代末期から江戸時代始め)のまま残っているのは、12城しかないのです。「現存十二天守」といわれていますね。
そのひとつが、松本城。まさに!戦国末期のものです。代々の城主の方々、この天守閣をリノベーションしたり壊したりしないでくれてありがとうございます。
戦国時代 真っ只中は「深志 ふかし 城」とよばれました。武田信玄の拠点のひとつですだ。その後は、小笠原さんが取り返したり、また取られたり。戦国末期から江戸時代にかけて石川数正がはいり、父子で現在の形にしたそうです。
江戸時代は城主が点々とし、後半は戸田さんで落ち着いて明治維新をむかえました。
面白いですねえ。
天下の名城ですが、「○○○○の城だど~!」という、スーパー大名の城ではないのですな。
トップの暗闇写真(左上のは中秋の名月です)の有名な建物は、天守です(昼間のくっきり画像は下にあり)。
黒板張りの五重六層(外から見ると5階建て。中は、実は窓の無い階があり6階になっているのだ)。天守とは、「いざっ!最後の時!」に行く建物なので、階段は狭く大変急です。階段とは言うものの、非常梯子ですよね。松本城については、どこにでも説明がでているので、そちらを読んでくりゃれ。
400年前のまま(修復あり)。もちろん照明などありません。丸柱には、ノミの痕がしっかり残っています。
素晴らしい!これを見ずして城を語るなかれ、でしたよ。江戸時代の「城」というと、こういう層のあるものを思い浮かべる方が多いと思いますが、それは、つまり天守です。「城」とは、天守閣だけではないからね。付随する建物もお庭も外郭も全部で「城」よ。
「城」は明治になってほとんど壊されました。しかも、「城」は、明治政府によって民間に売りにだされたのです。不動産屋的にいうと、「売り家」とか「競売」とかいうことです。
でも、これは仕方ないことなのだよ。つまり、敵の城だもの。もっと昔だってそうでしょ。奪い取った敵の城はケチョンケチョンに無き物にする。「史跡保存」なんて概念は、平和な時代だから言えること。食うか食われるかの時代は、そんなことは言ってられないわよね。
ということで、この松本城も明治政府によって売却されましたそうです。先のブログ記事「会津の言い分」でお話した、会津若松城と同じです。買ったのは、会津と同じく旧藩士の市川量造氏。
その後、市川氏とその同志の方々のご苦労があり、今私どもはこの「国宝で月見」などという恩恵をちょうだいしているのでありまする。
さて、私達はいつもJRや旅行会社の「お得な日帰りプラン」を利用します。せっかく行くのに日帰りじゃもったいない・・と言う人もいますが、一泊したらしたでやはり経費がかかるじゃあありませんか。仕事も2連休しなきゃならないですしね(これが私の場合なかなか難しい)。
プランは、そのものズバリの場所でなくてもいいのです。その近くへのプランを利用し、周辺へ足をのばします。かなりお得です。
いろいろありますよ。
季節によって価格は変動しますが、仙台往復 \13,000 とか、長野往復 \11,000 とか、会津 ¥11,000 とか、越後湯沢 ¥9,800 とかとかとか・・・。ランチが付いたり、お土産が付いたりもします。もちろん、往復共に新幹線や特急利用の値段です。
城跡妄想族としては、お昼も駅などでその土地の地酒とお弁当を買って城跡で食べます。あとは、お蕎麦屋さんが多いかな。
戦国時代で廃城となった山城跡などは全山お休み処ですが、江戸時代のメジャーな城でもそういうスペースはけっこうあります。松本城もベンチがあり、ドまん前に国宝を眺めながらお弁当が食べられます。こんな贅沢があるでしょうか(経費もかからないし)。
ちなみに、仙台の青葉城はむずかしいです。本丸跡が神社と飲食店に占拠されているでのう。
優雅なお月見の話をお伝えしたかったのに、なんか違う方にいってしもうた。いつもそうだけど。
松本城のお月見は、まだ次につづく・・・ コメント欄をもうけております。公開させていただいてはおりませぬがご感想なりいただければ嬉しいです。写真は全てマリコ・ポーロと同志が撮ったものです。
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