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2010年6月 9日 (水)

落城した城跡に咲く、サイハイ蘭

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~あしだ曲輪の采配蘭(サイハイラン)~


天正十八年の三月あたりから、北条の支城は、まるでドミノ倒しのように次々と落ちてゆきます。

氏勝の山中城、大道寺の松井田城。山中陥落後退いてきた氏勝が再び守る玉縄城。遠山の江戸城。北条の龍と虎が伝説を生んだ河越城。松山城、箕輪城、壬生城・・・。最後の当主・氏直の弟の城・岩付城。氏邦までもが鉢形城を明け渡します。


そして運命の6月23日未明。日本史上稀にみる徹底攻撃がついに我らが八王子城へ開始されるのです。

420年前の今頃は、もう村民達も皆城内に入り(または逃げ)、連合軍にぐるり周りを取り囲まれ、逃亡者も多数でて、城に残った人達は完全に覚悟を決めていたことでしょう。


「あしだ(あんだ)曲輪」は、八王子城山麓の、御主殿と並ぶ中心を占めているかなり広い曲輪です。大きな井戸らしき名残りも垣間見え、取り囲む土塁も階段状の小曲輪も魅惑的。某お寺さんの私有地のため調査があまりできないので、曲輪の名前も用途についても様々な妄想が飛び交っています。(2016年6月23日加筆。現在は市の所有。)

采配蘭 はそんなに珍しい花ではありませんが、この「あしだ曲輪」に群生しています。丈は20cm位。名前の由来は漢字のとおり、武将が指揮に使う「采配」に似ているから。「采配を振る」と言う、あの「采配」です。


落城した城跡の激戦地に、ちょうど落城した月に咲くのです。

ぽっかりあいた、禁足地のような誰もいない謎の曲輪に、不思議な形の花が群れ咲いている光景は、ここが現世でないような感覚にさせられます。


まるで、この城を死守した城将達が、いまだ無念の采配を振り続けているかのようです。

サイハイラン
兵(つわもの)どもが
夢の跡

むろん、芭蕉のパクリです。


「八王子城落城月間シリーズ」 続きますぞ。
ほな。

コメント欄をもうけさせていただきました。公開はいたしませぬので、ご感想なりいただければ嬉しいです。画像は全てマリコ・ポーロが撮影したものです。画像と記事の持ち出しは平にご容赦願います。

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