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2010年7月10日 (土)

明日、北条氏照逝く

明日(7/11)は、北条氏照どのと、その兄上である前当主 氏政殿の命日。

小田原駅近くの「おしゃれ横丁」という飲食店街の小路に、二人のお墓があります。なんでこんなところに?と思いますが、ここは、二人の胴が埋葬された(という噂の)伝心庵というお寺の跡地なのです。二人がこの上で腹を切ったと伝わっている石も置かれています。

Image412_2 ~階段を上がったところに氏照どのと兄上のお墓があります。いつもお花やお供え物がたくさん。~

お墓はどちらも高さ60-70cm位。小振りな2基の五輪塔は、仲良くくっついて建っています。

氏政さんのお墓の脇には大きな五輪塔があります。ご正室・黄梅院(信玄の娘ね)のものだといわれていますが確証はないとのこと。夫達のより立派なのよ、これが。

兄弟二人のお墓は、江戸時代初期すでに荒れていたのを、当時の小田原城主・稲葉殿が造り直してくれたそうです。そのずっと後、関東大震災(震源地は小田原!)で埋もれてしまったのを、地元の有志の方達が掘り出し復興したそうです。
なので、大きな五輪塔を含めた配置やなにやらも、400年前とは違っているかもしれませんね。


稲葉殿が建立した墓碑には二人の戒名も刻まれています。

「滋雲院殿勝岩傑公大居士 北条相模守氏政」
「青霄院殿透岳關公大居士 北條陸奥守氏照」

正式に相模守・陸奥守としてださり嬉しいよ、稲葉殿。
でも、政さんも「勝」ではなくて「松」では?あにゃ?


二人は、7月9日に小田原城から侍医の田村安栖の屋敷に移り、11日にそこで切腹したと伝わっていますが、別の説もあります。10日に徳川家康の陣に入り、切腹当日に田村邸へ行ったというのです。とすると、家康の陣で一晩、氏直さんと過ごしたのかしら。それから、切腹したのは田村邸ではないようだ、との話もありますね。

首は、京にさらされました。


辞世の句

(照-1) 氏照 辞世と伝わっているもの(関八州古戦録)

吹きと吹く
風な恨みそ
春の花
もみぢの残る
秋あらばこそ

~吹く風(西の勢力=殿下?)を恨むでない、春の花(北条一門?)よ。また美しくもみじが彩る秋がくるかもしれないのだから。~
という意味でいいのかしら?残ると思ってらした紅葉(もみぢ)とは、北条の名を継承する氏直くんか?氏規さんだったけどね。


(政-1) 氏政 辞世と伝わっているもの(関八州古戦録)

我が身いま
消ゆとはいかに
思うべき
空(くう)より来たり
くうに帰れば

~万物は、空(くう)より生まれ、また空(くう)に帰る~
空(そら)ではなくて、仏教用語の空(くう)ですわね。般若心経に空(くう)のことが書かれているわね。わらわには、その真理はまったく解らないけど。


(照-2) 氏照 辞世と伝わっているもの(太閤記)

天地(あめつち)
清き中より
生まれきて
もとのすみかに
かえるべらなり

これは、なんとなく分かる。「べら」がいいですね、「べら」が。


(政-2) 氏政 辞世と伝わっているもの(太閤記)

雨雲の
おほへる月も
胸の霧も
はらたにけりな
秋の夕風

雨雲=サル殿下か、はたまた西から寄せてくる雲か。月=北条か、はたまた西からの雲に覆われてゆく東国の武将達か。今吹くこの秋の夕風にはらわれて、妄執や悩み苦しみから解き放たれて空(くう)へ帰っていけたのかな、兄上さま。

照-1 と政-2、似てる。リンクしてるみたい。春、秋、風、吹く・・・
照-2 と政-1、戦国武将らしい、「嗚呼・・・無常感」な歌ですねえ。

この兄弟は、二人で一人。先のブログで照どのの病を「怖い」と心配していた政さんのお手紙を紹介したけれど、二人三脚でむずかしい時代の北条一門を率いてきたのでしょうねえ。歳も近かったですしねえ。

北条氏政、享年52才。
氏照、享年50才(49・48との説あり)。


黙祷・・・


追)
氏政さんのお墓は富士市の源立寺にもあるそうですね。家臣が首をひそかに持って逃げたが、途中富士川が増水してなかなか渡れず、やむをえずここに葬って以後菩提を弔って暮らした、とか伝わっていますね。もしそうなら、照どのの首はどうしたのかし?佐野殿。

照どのの首は、田村邸で自刃したあと、小姓の山角牛太郎くんが奪って逃げようとしたのをタヌキ殿の家臣達がなだめすかし取り返し、タヌキ殿がその忠心にいたく心をうたれた、と、軍記物にはあります。


ほな。



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画像は全てマリコ・ポーロが撮影したものです。画像と記事の持ち出しは平にご容赦願います。

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