めざせ大河! 「北条五代観光推進協議会」
~「戦国の魁~北条早雲の里を訪ねて~この男によって戦国の扉は開けられた」。北条五大観光推進協議会のパンフレットより。~
「北条五代観光推進協議会」に、今までの小田原市・伊原市・沼津市・伊豆の国市・箱根町に加え、寄居町・八王子市・伊豆市・三島市が加わったそうです。この7市2町の布陣で、大河ドラマ化を目指すとのこと。
アピールポイントは、戦国という時代に北条が行った「善政」。 戦国武将で「善政」?
ここ最近の大河ドラマで私の共感できない部分のひとつ、「主役は絶対イイ人」で、出来事や言うことが万事「ご都合主義」な描き方。
私は後北条は大好きですが、「盲目的な信者」ではなくて「ファン」です。「応援団」です。善い面も悪い面もひっくるめて、北条が好き。
北条100年の後半時代の、前半の成功により自信を持ってしまったがゆえの新しい時代に乗り遅れてしまったところも愛しく思うし、また、タカビー(高慢)なところも名家っぽくていいじゃな~いなのです。
尊敬しているわけではないし、ああいう生き方をしたいというのでもない。「ファン」だから、彼らと時代を共有したくてゆかりの地を訪ね追っかけをするし、どうにかならなかったのかと一緒に悔しがりたいし、420年前の名誉挽回のために現代から応援したいと思っちゃう。
というよりも、戦国時代の「善い悪い」なんていうのを現代に無理やり当てはめられるものではないと思います。大河にしても、それをするから中身や人物描写の薄いドラマになるんですよね。辻褄も合わなくなるしね(だからご都合主義にはしる)。毎度申していて恐縮ですがね。
これも耳にタコかもしれませぬが、名作「独眼流政宗」を思い出してみてくりゃれ。伊達政宗の強くかっこいい面と同時に、アクが強く、したたかで、あざとい面もたっぷり描かれていたにもかかわらず、それでも魅力的で人気が出たでしょ。
大きな組織や大人物の魅力とは、功罪合わせてのものです。サル殿下の人気もそこにあるでしょう。あ、今年の大河は別ですよ、あれは秀吉じゃなくてサルらしいですから。だって、お江さんが「サルっ、サルっ」って呼んでたし、茶々さんに「サルの子ではなく人の子を産んでくださいね」ってお願いしてたわよ。猿に悪いね。
我らが北条は 「大途」 です。
ドジョウさんになりたくてもなれない金魚なんです。
ただそれをチャームポイントに仕上げて世間一般にアピールするには、北条をよほどよく知らないと出来ないですよね。よろしくお願い申しあげまするよ。 ドラマチックな人物がめじろ押しの、北条の百年
「北条五代観光推進協議会」はNHKに、早雲公をフューチャーしてずっと申し入れていたらしいですが、「早雲は立派な人物だが面白味に欠ける」と言われたんですって!
また、サル先生も、「北条は史実がはっきり分からない」と言われたそうですし、サル城のサル方も(サルが多くてすみませんねえ。お名前だせないから)、「北条はヒロインが見当たらない」と言われたそうですよ。
な~に、言っちゃっちゃっちゃってんですかねえ。早雲こと新九郎さんは、歴史上の人物の中でも、面白い人生を送った人物としてはかなりな上位ランクですよ。いっくらでもストーリー作れますよ。腹が立つ、ハラタツノリ!
それに、逆じゃないの?どちらかといえば、「早雲は面白味のある人だが、立派な人物というのではない」の方が当たっていませんか?
大河の担当者はもっと歴史を勉強してほしいですよねえ。近畿圏武将史観で見てるんじゃないですか?それに、北条より史実がハッキリしない人や出来事も今までたっくさん大河にしてるじゃないですかね。それらとはどこが違うの?ですよね。
それから、ヒロインが見当たらないって?? 一年じゃ描ききれないほどいるじゃないですか。
氏綱ご正室・養珠院。出自が謎だから、足利茶々丸の女兄弟みたいにも作れる(by 高村氏)。神秘的ですねえ。
それから、氏康ご正室の瑞渓院。今川義元の女兄弟です。こちらは華やかな出自の方ですねえ。籠城中の小田原城で氏政の後室と同日に亡くなっている。足手まといにならないように自害したのではないかとも言われていますね。史実はどうだったんでしょう。ドキドキ。
氏康の女兄弟で、北条の女領主・崎姫。今川の見付城主に嫁ぎ、滅びたあとは北条に戻り、領地の韮山と小田原を行ったり来たり。女性ながら印判をもっていますよね。寿桂尼も持っていましたが、カッコいいわね~。
私の妄想の対象・香沼姫。信玄の娘で、八王子に逃れてきて氏照どのの保護下にいた武田遺臣(と、現代のオジ達の)のマドンナ・松姫。氏政の娘で里見に嫁いだ鶴姫。氏康の娘で、武田勝頼と共に天目山に果てた北条夫人・桂林院や今川氏真と流浪の旅をした早川殿‥‥まだまだおるが、
そう、おるではないですか!最強のヒロイン、景虎さん が。
と、挙げだしたらきりがないですが、でも、そもそも、だいたいからして、戦国物に女はいらないんですよ。これは、女性の視聴者だって同じ意見の人がほとんどです。名作「風林火山」の時、あまり歴史に詳しくない老若?の女性の同僚達も、「ゆう姫(諏訪御前)の話、面倒くさい。早く死んでくれないか(かわいそ~)」と言ってましたよ。
それは今年のヒロインだらけの戦国物の惨憺たる視聴率も証明してるでしょ。ヒロインが欲しいのは、女性視聴者より、むしろオジさま視聴者方でないのかえ。
これ、大河担当者の方読んでくださらないかな。そして、「そうか!そんなに魅力的な人物が北条にはたくさんいるのか!」と思ってくれないかなあ・・・いやいや、アカンて。「お江でござる」の悪口書いているのがばれちゃう。
(もし、お姫さまにご興味あらば、カテゴリー「後北条の姫君」をご覧くだされませ)
「北条五代観光推進協議会」は、「早雲だけ」ではなく「北条五代」で再チャレンジ。川越や行田などにも協力を呼びかけて、目指せ大河ドラマ化!おーっ !だそうです。いよいよ、北条の支城を繋いだ「北条のろしプロジェクト」ですかねえ。
えいえいおーっ!
へいへいほ~~
以上、ちゃんとしたとこは神奈川新聞の記事(小田原のサル方より教えていただきました)より。グタグタ文句言ってるとこはマリコ・ポーロの偏見でした。。 コメント欄をもうけております。公開させていただいてはおりませぬが、ご感想なりいただければ嬉しいです。
画像は全てマリコ・ポーロが撮影したものです。
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