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2012年9月 6日 (木)

北条氏直、最後の当主の 「最後の朱印状」

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~夢窓疎石と鎌倉の禅宗文化 at 神奈川県立歴史博物館~


立派な禅宗のお寺に行くと、よく「夢窓疎石の作」と言われている庭に出会う。

「ほぉ~、夢窓疎石かぁ~」などと感心しながらお庭を拝見するが、夢窓疎石にまったく興味がないわけではないけれど、夢窓疎石についてはほとんど知らないので、自分でも何に感心しているのか分からないなりに、それでも感心してみるcoldsweats01


夢窓疎石についてここでウィキペディアみたいなことを書いてもしようがないし、また、例えば鎌倉は後北条時代に里見によって焼かれ、例えば信玄の恵林寺は魔王によって消失していて夢窓疎石の作庭の原型がどれだけ残っているのか私には分かりませんので、ご興味ある方はざっとウィキってみるか、神奈川県立歴史博物館にオミ足をお運びくだされ。

(庭は絵図面などによって復元されたのかな?それとも庭というものは火災の影響はさほど受けないものか?)


ほな、なんで行ったのかというと・・・

ただ今常設展の後北条コーナーで、後北条最後の当主・北条氏直さんの、現存する最後の朱印状が展示されているからであ~る。

後北条ファンではとても有名な朱印状で、ずっと現物を見たかったのですがなかなかチャンスがなく、此度(こたび)やっと拝見することができましたlovely


まあ、こちらも有名なので今更わらわが書くのもなんですが、

日付は、
天正18年7月17日

それに先立つ5日、氏直さん達は降伏し小田原北条100年の歴史に終止符を打ちました。11日には、先代当主の父上・氏政と、北条軍団No.2である叔父の氏照が自刃。21日には高野山に旅立つことになります。

この朱印状は、まさにそんな時に発給されたものです。氏直さん達は家康の陣にお預けになっていましたから、そこで書いたのでしょうか。


宛先は、
家臣の桜井肥前守(武兵衛)殿。
この方は私は存じませんでしたが、上野国長手郷(現在の群馬県太田市)に領地を持つ方なんですね。

内容は、
「籠城中、今日に至るまでありがとう、仍件如、」との、桜井殿の忠節に感謝をする短いものです。

A5サイズ程の小さな薄い紙に、まだこの頃はたっぷりとした美しい文字で書かれており、降伏後のため朱印は北条当主が使う大きな虎朱印ではなく、5cm角程の小さな印です。印文は分からないそうです。


何度も書いていますが、100年もの長きにわたり関東の覇者として続いた一族の最後を決断する若き当主の苦悩。自らの命と引き換えに、北条の存続と皆が生き延びることを望んでの降伏。結果、自分は命を助けられ、父上(氏政さん)と叔父上(氏照)の切腹と小田原北条の終焉。

心身共にボロボロであったでしょうに、そんな時にも、最後までつき従ってくれた家臣に感謝状を出すのだね。

これを書いた時の氏直さんの気持ちや、いただいた桜井殿の気持ちを思うと、短い文章がゆえにちょっと胸が詰まるものがありました。

お近くでお時間あらば、是非ご覧になって・・・泣いてくだされ。crying


最後にひとつだけ。
北条氏直は、そうです!あの武田信玄の孫 でありますよ。小さい時に、三国同盟が崩壊し、うら若き母上様は泣く泣く甲斐に戻されすぐに亡くなりました。つい、忘れがち。


時間がなくてダッシュで見に行ったので、夢窓疎石はスーッと通り過ぎただけでしたが、ほとんどが頂相と文書だったと思います。印象に残ったのは、足利尊氏の墨書きがある九条袈裟。

氏直さんの朱印状の展示は、今月いっぱい位(確認してください)だと思います。


「それからの後北条一族」
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-93b0.html
「歴史秘話ヒストリア~武田信玄の姫達」
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-50fa.html
「小田原開城へ最後の6ヶ月」
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-f53a.html


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画像は、マリコ・ポーロが撮影したものです。

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