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2014年10月15日 (水)

軍師官兵衛 「小田原の落日」

ぶワッハッハッハッハッーーっ

あれ?
「軍師 官兵衛」を観ていたはずなのに、なんで「水戸黄門」に突然チャンネルが切り替わっちゃったんだろ?しかも、格さんたら、どこかのお下品な悪お奉行様になっちゃって・・・

と思ったわよ!


わかった、わかった
言いたいことは分かっちょるから、みなまで言うな、マリコ・ポーロ

ですね。


先週の 「大河の落日」・・・ちゃうちゃう、「小田原の落日」を遅ればせながら観た。ええ、もうね、観ていてあまりにベタな小田原攻めで、なんだか脱力というか途中で飽きてしまったのだがね。

今回の大河で貶められた戦国武将達は我らが北条だけではないからそんなに文句も言えないのだが、小寺殿とか、宇都宮殿とか、なんてったって石田三成君なんて本当にお気の毒 。私の北条友方でさえ皆さん憤慨してらっしゃる。


いくらドラマとはいえ、まずとにかくおかしいのが、
▲だいたいからして、当主は氏直なのである。氏政は発言権が強いとはいえ、ご隠居さん。席が違うでしょ、席が。(同じく、前週の徳川殿と氏政の座り位置も気になる)


それから、
▲官兵衛と共に出向いた滝川雄利殿はどこにいるのか(官兵衛は行ってないという説あり)
とか、
▲それを言い出したら、利家殿とまつさんはどうしたになっちゃうけど
とか、
▲軍師、軍略なしか(軍略がないのは脚本家だろう)
とか、

▲秀吉が早雲寺に布陣した時点で、官兵衛が「まずは、武蔵の国に残る敵の城を落とし小田原を孤立させるのがよろしいかと・・」、はい?「まずは」ですか?今更そんな能天気なこと言っているような軍師じゃね
とか、

▲秀吉が挙げた「あと残すところは・・」で4城を挙げたけど、津久井城とか韮山とか、まだ残っているぞ
とか、
▲秀吉にとって一大イベントである小田原攻めを描くのに、官兵衛と、三成と、おサルと、おタヌキだけしか出ない(& 淀)とは、なんと出演者の数が少ないのだろう
とか、

▲「伊豆・相模の2ヶ国を安堵」なんて、宇都宮があんな目にあった後に誰がアンタの言うことを信じるかね
とか、
▲毎度しつこいが、すでに小田原にはたくさんの豊臣方の使者が出入りしているのに、あんなに近くで大普請工事をしていたのを小田原が知らないわけがないでしょ

とか、
とか、
とか
etc.,etc.


まあ今回の大河は北条はメインではないことでもあるし、ドラマだから細かいことを申すのはやめておくわ。(え?


が、お願いだから氏政&氏直を、下品に描くのだけはやめてくれい。

「天地人」の時も申したが、出身が京のお取次ぎ衆で(宗瑞)、都の文化の影響も大層うけ、戦国時代ではさしたる内輪争いもなく5代も続いた大々戦国大名家の一族があんなに下品なわけないでしょう。

まるで菓子折りの底に小判ザクザクを見た時のお代官様だわよ。しかも、顔がアップすぎて劇画みたい。


あの演技は役者さんの資質なのか?いや、格さんの時は別に下品jじゃなかったぞ(あまり観たことはないが)。では、演出家の指示なのか。

最近の大河は敵方を単純に悪く描くから、悪人でアホに描かれてしまうのはもう諦めておるが、それにしても下品に描くのだけは許せん

まったく腹立つぅ~
ハラタツノリ

各々がた、討ち入りの日時は追って沙汰する
なんちて。


(本当の黒田官兵衛について知りたい方は、中国地方の戦国史研究がご専門の渡邉大門氏が官兵衛について考察を書いてらっしゃいるので、こちらをぜひ読まれてみてください。2.の「黒田官兵衛の虚実に迫る」をクリックすると「歴史人」のHPになり、そこから読めるようになっています。HPはご承諾を得てリンクさせていただいております。)https://sites.google.com/site/daimonwatanabe/

大河といえば、そうそう・・・


朝日新聞オピニオン「時代劇は生き残れるか」

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先日の朝日朝刊の「オピニオン」をご覧になった方も多いと思うが、テーマは、「時代劇は生き残れるか」だった。そこで文芸評論家の縄田一男氏が大河ドラマについて書かれていた。

その日はそれについて歴友&時代劇友達と色々話を交わしあったが、「近年のNHKの番組を見れば質の劣化はわかります。」の後をそのまま書き写すと・・


▲お笑いタレントが浅野内匠頭役(つまり主役クラスの役ということだと思う)を演じる。
▲時代劇の所作を心得ていない俳優が主役をはる。
▲人物造作も単純で、悪役ならひたすら悪人に幼稚に描く。それは、脚本が弱いのです。
▲実力より人気優先で配役を決め、
▲万人にわかりやすい物語を届けている。視聴者を馬鹿にしていると言わざるをえません。
▲軟弱なホームドラマみたいな作品ばかりになってきたのも残念。


歴史の捏造が目に余るのは困るが、そうでなければ、ドラマとして面白く来週が楽しみ~♪ となればいいし、演技が上手で役柄に合っていればお笑いタレントが内匠頭でも私はいいと思う。時代劇の所作は、プロの役者なんだからいかにもそれらしく演ずればそれでいいとも思うが、あとは、もう、まさに、大同感!absolutely correct! quite agree!


実力より人気優先・・・のことについても、かつては、例えば「太閤記」の高橋幸治さん(おはなはんには出られていた)や緒形拳さん、「独眼竜正宗」の渡辺謙さんなんて、当時は全国区で知られていなかった役者さんを主役クラスに抜擢して、まさにピッタリで、ドラマも盛り上がったこともあった。

人気の芸能人を使うと、あんなこんな大人の事情で様々な制約が出てくる場合もあって、それがドラマをつまらなくしていたりする。それはかえって、そのタレントさんの人気にも差し障っているのにね。


これも前に書いた繰り返しなので、常連読者様はどうぞ読み飛ばしなすって文末へどうぞだが、なにも主役が聖人君子で、周知の歴史を変えてまでして全ての手柄を主役のものにしなくとも、人物というものは、長所短所を併せて描いてこそ、生き生きとした人間像が観ている私達に伝わってくるものだと思う。


「独眼竜」の、あざとくて自己顕示欲が強く、時には姑息な真似さえする伊達政宗も、お東様や最上殿や「武田信玄」の三条の方や武田信虎の狂気やエキセントリックさも、同じく「武田信玄」の謙信君の変わり者さも、「太平記」の師直の暗さも、とっても魅力的だった。

そこまで書ける脚本家が今はもう大河にはいないのかにゃ。


別に今の官兵衛役がどうこうと言うわけではない。怖い顔して大声で喚いてばかりというのは、あれは、脚本のセリフに深みがないし軍師らしき台詞も無いから、視聴者に説得力を持たせるためにああ演じざるをえないのかなと同情しなくもない。

今回の「軍師 官兵衛」は、戦国ものの中では「江」や「天地人」よりも酷いんじゃないだろうか。「風林火山」に出てらした役者さんも多いが、皆さんどう思ってらっしゃるのかな?比べてしまわないのかな、役者さんて。


散々書いていてなんだが、「江」あたりから、「お江でござるシリーズ」(←シリーズか?)など大河の文句ばかり書いているので、こたびはこのへんにいたすでござる。


「官兵衛はいきなり一人で小田原城へは行かない」
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-74d3.html
「小田原開城へ、最後の6ヶ月」
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-f53a.html
「大河軍師官兵衛でアテ馬にされた後北条」
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-9b32.html
黒田家が北条氏直から賜ったという名刀「日光一文字」のこと
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-e515.html
江戸時代の北条家の菩提寺にある黒田長政の墓のこと
http://maricopolo.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-72d6.html


萩真尼

画像は全てマリコ・ポーロが撮影しました。コメント欄をもうけております。公開させていただいてはおりませぬが、ご感想なりいただければ嬉しいです。

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