« 月命日に公開される 太田道灌像「静勝寺」 | トップページ | 小田原北条関係のイベント情報(2019 秋・冬) »

2019年9月 2日 (月)

講演「伊勢宗瑞 漫画家と歴史家が語る北条早雲」

マリコ・ポーロ

Img_20190902_111927
~来場者は新九郎さん(表)と権兵衛さん(裏)のクリアフォルダーがいただけた♪ ~


来年は伊勢宗瑞没後五百年目をむかえます。氏綱公が小田原に本拠地を構えてからも五百年(たぶん)が経つわけで、本城小田原をはじめ領域では企画展や講演会が盛んですね。

北条ファンは会社からは休みを奪取し、家族とは折衝を重ね💦 講演を聞くために東奔西走。メンツは毎度ほぼ同じですから講演される研究者の先生方ももう話のネタがなくなるのではないかと、いらぬ心配をしてしまうほど。心配ご無用?


さて、小田原城天守閣で現在開催されている「センゴク権兵衛原画展-「センゴク権兵衛」に描かれた小田原」(~9/8)の関連イベントのひとつである 特別講演「伊勢宗瑞 漫画家と歴史家が語る北条早雲」を拝聴しました。こたびは、いつもの講演会と来場者の雰囲気が違いますな。なにより、若い!

え~ん( ノД`)


カトケン市長さんのご挨拶に始まり、内容は…

① 特別講演「見直される北条早雲こと伊勢宗瑞」諏訪間館長
② 特別講演「最新研究 伊勢宗瑞」黒田基樹氏

そしてここからがメーンエベントのトークセッション!

③ 「新九郎、奔る!に描かれる伊勢宗瑞」
ゆうきまさみ氏(著者)、黒田氏、諏訪間氏

④ 「センゴク権兵衛に描かれる宗瑞と北条氏」
宮下英樹氏(著者)、黒田氏、諏訪間氏

⑤ 「伊勢宗瑞~漫画家と歴史家が語る北条早雲」
ゆうきまさみ氏、宮下英樹氏、黒田氏、諏訪間氏


チト所用があり、ゆうき氏のトークセッションが終わったところで脱走したのですが、著者の ゆうき氏のお話しが今回一番聞きたかったところだったので最初が ゆうき氏で良かったです~。申すに及ばず面白かったし非常に興味深かったので、僭越ながら、いらっしゃれなかった方のために私がビビットきたところだけで恐縮ですが書きます。


Img_20190901_130310
~宗瑞殿にもチト来ていただいた (^^;)~


ゆうき氏のお話しはとても明快で、まじめなのに面白く、失礼ながらお歳よりとてもお若く感じました。以下は、マリコ・ポーロの要約です。


▲ 何故これを書こうと思ったか

昔から歴史は好きだった。司馬遼太郎先生が「箱根の坂」を書いていてそれがとても面白かったから、自分はもういいやと思っていた。それから何年も経ち黒田基樹氏の『伊勢宗瑞』を読んだら随分と研究が進んでいるので、それを自分は書いてみたいと思った。


▲ 「はしる」に「奔る」という漢字をあてたのは?

・京の町を「奔っている」イメージがした。
・「いせしんくろう」とは、キレのある名前だと思う、と。
・新九郎さんの顔は、早雲寺に残る肖像画に似せた。特に 👀 を。
(ほんとだ!)


▲ 新九郎さんのイメージは?

・野心的な人間ではなかったと思う。真面目にやっていたらいつの間にかそうなっていったという感じ。
・新九郎にとって、応仁の乱の最中が一番大事だと思った。応仁の乱は本当は1年で書き終える予定だったが…💦


▲ 黒田氏

・出版された時、研究者たちの間に衝撃が走った。
ただし…
・進み方が遅い(笑)。この調子では、宗瑞が死ぬまであと20-30年はかかるのでは(会場爆笑)

・分かっていることと分かっていないことがある中で、北川殿のこと、横井家のこと、まったく史料にないお兄さんのことなどを、史実を上手に取り込んでいるのは、どういう発想から?お兄さんが死んだ時はビックリした(会場笑)

ゆうき氏
分かっていることとは仲良くしたいが、伝承も取り込むようにしている。そうでないと「学習マンガ」になってしまう。

(ゆうき氏は系図を含めかなりの資史料を、それも細かく読んでらっしゃるように思いました。マリコ・ポーロ)


▲ 新九郎さんの、シスターコンプレックスについて

「北川殿と異母にしたのは何か意図が?」の質問から、新九郎さんのシスコンについての話に。黒田氏、諏訪間氏とも同感。「ちょっとした思慕のようなものを書くかもしない」と、ゆうき氏。


(会場ウケていました。皆さんもでしょうが、私も思っていました。以前ブログに書きましたが、私なんて、北川殿と新九郎さんは血が繋がっていなくて、氏親さまは北川殿と新九郎さんの子ではないか、だから氏綱公と氏親さまは異母兄弟で、だからあそこまでの今川への思い入れが宗瑞・氏綱にはあったのだと妄想していましたよ。)


▲ 冒頭シーンを宗瑞の伊豆侵攻にしたのは?

「最低でも、ここまでは書きたいと思ったので…」(会場動揺)
「はじめに、予告ではないが、こうなるというところを書いておかないと、ただ子供が京の町をウロチョロしているだけになってしまう」と。

会場だけではなく諏訪間氏も机から乗り出し、
「となると小田原は出ないの?!!」「それじゃあ困るんですけどぉ~」(会場爆笑)

ゆうき氏「そうなると、『新九郎、奔る!』 じゃなくなっちゃう…」


(『宗瑞、走る!』。のち、『早雲庵宗瑞、歩く』かね。。。)


▲ 顕定が出てきたあたりのことなどについて

新九郎の人生に影響していくと思われる人物を、文正元年に勢ぞろいさせた。


Img_20190902_145345
~こたびはレジュメもファイル風。紙も良いね。(左は宮下英樹氏の権兵衛さん)~


諏訪間氏は、従来の北条五代記などでは表し得ない新しい共通の認識がベースにあって、そこに小説なりマンガなりで新しいイメージがつくられていく、とおっしゃいます。

まさに~。
私たち北条ファンは、「歴史ファンでいまだに伊勢の素浪人はもとより、宗瑞88才没などと言う人はいないだろう」と思いますが、実際はいますよねえ。つい先ごろも、歴史ファンを自認してらっしゃるらしき著名な人(らしい)が某大手メディアに伊勢素浪人と88才を書いていましたしね。


そして、こういう魅力的な新九郎さん像を描いてくだされば、小田原北条も全国区になってゆき、謙信君や信玄殿や信長・家康・秀吉殿はもとより、孫の氏康殿や曽孫の氏政さんの知名度に負けないぞ!って。あと、坂東の戦国初期のことも、諏訪間さんおっしゃるところの、日本中の共通認識となりますよねえ。

そうすれば、坂東戦国初期が大河ドラマになるのも夢じゃない。原作は大河初のマンガ!とか。


あ、それから!
「新九郎は、太田道灌と会いますよ。ちゃんと。」by ゆうき氏。史実は分かりませんが、嬉しいねえ。会場からは大拍手~。やっぱり皆、新九郎さんと道灌殿の出会いシーンには期待しているのですね。が、しかし…

「皆さんが思っている感じとはちょっと違うかもしれないですが…」

えーー!なにそれ~
楽しみぃ!


「『新九郎、奔る!』 ゆうきまさみ 著」

マリコ・ポーロ こと 萩真尼


画像は全てマリコ・ポーロが撮影しました。コメント欄をもうけております。公開させていただいてはおりませぬが、ご感想なりいただければ嬉しいです。
にほんブログ村 歴史ブログ 戦国時代へ
にほんブログ村

|

« 月命日に公開される 太田道灌像「静勝寺」 | トップページ | 小田原北条関係のイベント情報(2019 秋・冬) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 月命日に公開される 太田道灌像「静勝寺」 | トップページ | 小田原北条関係のイベント情報(2019 秋・冬) »